「それでも井戸を掘り続ける」10.09.26
創世記26:12〜33
アブラハムの息子イサクの、信仰者としての姿が描かれています。彼は、この世の波風に
翻弄されながら歩みを続けた人でした。
ある時、飢饉があったので、イサクは豊かなエジプトに移動しようとしました。しかし、神はイサクに
「エジプトでなく、この地にとどまるように」とお命じになりました。そこは、神がアブラハムに与えると
約束してくださった土地です。エジプト行きは、その約束の地から離れることになります。イサクは、
約束の地にとどまることにしました。エジプトという目に見える大きな力に頼るよりも、神の約束に
身を置いて生きることにしたのです。このイサクの行動は、私たちに、「あなたはどこに身を託して
いるか」と問いかけてきます。私たちも主イエスによる救いの約束を与えられていますが、本当に
そこに身を託して生きているかと、信仰者としての姿勢を考えさせられます。
その約束の地にとどまったイサクは、豊かな収穫を得ました。神が養ってくださることを経験しました。
神さまを優先することで、「思い悩むな。神の国と神の義を求めなさい。そうすれば与えられる」と
主イエスが教えてくださったように(マタイ6章)、神ご自身が養ってくださいます。
イサクは周りの人たちとのトラブルに悩まされました。妬みや憎しみの的とされ、居た所を追い出
されました。移動した先で井戸を掘りあてますが、そこでも争いが起こり、また移動することになり
ました。辛く悲しいことが続けておこりました。彼は、自分が神さまの約束の中に身を置いていること
を、繰り返し思い起こしたに違いありません。神さまの祝福の約束の中にいることを疑いませんでした。
それによって、イサクは、辛くても歩みを続けていくことができました。そんなイサクに、神はおっしゃい
ます。「恐れてはならない。わたしはあなたと共にいる。」(24節)神さまに従う私たちにもこの言葉が
向けられます。この言葉に励まされて、この世の波風の中を進んでいけます。