「時は満ち、神の国は近づいた」 10.04.18
マルコ1:12〜15
主イエスの第一声は、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」でした。この言葉には、
喜びが込められています。これから、主イエスが、いよいよ救い主としての歩みを踏み出されます。
十字架に向かっての歩みが始まります。ついに、神の、人の罪を赦して救おうとされる御業が始まり、
人が神の御愛に包まれて生きられる道が開かれようとしているのです。神がなさろうとしている救いの
御業を知る主イエスの言葉には、喜びが込められています。
どんな人もみな、罪を抱えています。神さまに従えない罪をはじめ、さまざまな罪を持っています。
サタンはそれを増長させるために誘惑をしてきます。サタンの願いは、私たちを神から引き離すことです。
主イエスも、サタンの誘惑にあわれました。マタイによる福音書では、誘惑のようすが詳しく書かれています。
サタンの誘惑は、空腹であった時になされました。衣食住といったこの世の生活の只中で、神抜きに生活を
しているかのように考えさせようとする誘惑を受けます。私たちは、神に養われていることを忘れ、感謝を
忘れることが少なくありません。また、主イエスは、神よりも富みや繁栄に心を向けるように誘惑されましたが、
私たちはそのような誘惑との戦いに苦労します。時に誘惑を退けたとしても、次の時には退けることができない、
そのような情けなさがあります。主イエスは、サタンの誘惑を退けられましたが、誘惑の強さもご存知です。
ですから、私たちの弱さに同情できない方ではありません(ヘブライ4:15)。
サタンの誘惑に弱く、振り回されている私たちに向かって、主イエスは「悔い改めて、福音を信じなさい」と、
喜びをこめて語りかけるのです。「救い主として十字架に向かう私の歩みが始まったのだ。私の十字架によって、
罪は赦され、神の国に迎え入れてもらえるようになるという福音を信じなさい。自分の惨めさではなく、
私の十字架を信じなさい。あなたの罪は赦される。」