「しかし勇気を出しなさい」09.02.01
ヨハネ16:25〜33
<あなた方には世で苦難がある。しかし勇気を出しなさい。わたしはすでに
世に勝っている。>(33節)
主イエスが、最後の晩餐の終わりに、愛する弟子たちひとりひとりに向かって、
心を込めておっしゃったお言葉です。その言葉が、今日、わたしたちに
向けられています。
主イエスは、すでに、主イエスを信じる信仰ゆえの苦難があるとおっしゃって
いました。憎まれ、追いやられ、命の危険さえある苦難でした。そのような苦難の
もたらす最大の悲劇は、神さまに愛されていることが分からなくなるということです。
神さまの恵みの御手に包み込まれていることの自信が揺らぎ、迷いと疑いを抱えた
不安に縛られてしまうことです。神さまではなく、苦しみに支配されているかのように
感じてしまうのです。
この世の多くの人たちは、何かの苦しみに出会うと、占いやお祓いをしないと不安に
なるようです。神さまの揺るがない愛を知らないからでしょう。クリスチャンであっても、
極端に悪霊の攻撃を気にする人もあります。しかし、私たちはすでに聖霊に満たされて
いることを忘れてはなりません。オカルト思考に陥るのでなく、聖霊の確かさを信じる
のが私たちの信仰です。
主イエスは、「わたしは世に勝っている」とおっしゃいました。それは、「あなたを支配して
いるのは、世ではなく、私だ!」という宣言でもあります。わたしたちを世の自由にはさせない
と、主はおっしゃるのです。「わたしがあなたに与える救いの喜びを、あなたから奪い去る者
はいない」とおっしゃいます(22節)。主イエスに勝って、私たちを支配するものはなにも
ありません。「どんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、
わたしたちを引き離すことはできないのです」(ローマ8:39)と、聖書は告げます。私たちは、
この世ではなく、罪でもなく、死でもなく、すでに主イエスに捕らえていただいています。
だから安心できます。